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数学ガールの物理ノート/ニュートン力学

結城 浩:著者

本作は数学ガールシリーズの登場人物が、中学・高校で学ぶ物理学に挑戦する物語です。
高校生の「僕」と三人の数学ガールたちのトークを通して、中高生レベルの物理学を楽しく学ぶことができます。

本書のテーマは、高校の物理で最初に学ぶ「ニュートン力学」です。

ボールを投げたりバネを引いたりする物理学は、具体的でわかりやすそうです。しかし「力」や「エネルギー」のような目に見えないものを扱うため、わかりそうでわからないもどかしさを多くの学習者が感じます。また、物理学で登場する数式も、学習者の理解を妨げがちです。数式を使う理由や、数式で表していることをよく理解しないと「いったい何をしているんだろう」というもやもやが残ってしまいます。
本書では、登場人物たちの会話を通して、物理でひっかかる部分を丹念に解きほぐしていきます。また「どうしてそんなふうに考えるのか」や「どうしてその式が成り立つのか」という素朴な疑問にもきちんと答えていきます。
本書を通して、物理学の第一歩となるニュートン力学を、楽しみつつしっかりと理解していきましょう。中学・高校生はもちろんのこと、改めて物理学を基礎から学び直したい大学生や社会人までぴったりの一冊です。

●新シリーズ「数学ガールの物理ノート」について

「数学ガールの物理ノート」は、中学~高校向けの物理学を対話形式で楽しく学ぶ新しいシリーズです。今回の「ニュートン力学」に引き続き、電磁気・波動・熱など、中学・高校で学ぶ物理学の内容を含む巻を予定しています。

【目次】

第1章「ボールを投げる」
第2章「ニュートンの運動方程式」
第3章「万有引力の法則」
第4章「力学的エネルギー保存則」
第5章「宇宙へ飛び出そう」

第1章「ボールを投げる」では、ボールを投げ上げるとどうして放物線を描いて飛ぶのかについて考えます。直観的な話から始まり「ボールの運動を調べる」とはどういうことかを考えていきます。ガリレオ・ガリレイが行った実験と、その科学的な意味を学び、ふだん私たちが当たり前だと思っていることにも意外な発見がたくさんあることを体験します。
第2章「ニュートンの運動方程式」では、ボールの運動を詳しく調べていくために必要なものを点検していきます。時刻、位置、速度、加速度、質量、そして力といった物理で学ぶ基本的な用語の意味をていねいに確かめた上で、「ニュートンの運動方程式」を学びます。また「積分」の計算が、グラフの面積に当たることを具体的に確かめます。
第3章「万有引力の法則」では、ニュートンが発見した「万有引力の法則」を学びます。また、重力による質点の運動を数式を使って解析する方法を一歩一歩確かめていきます。その途中で、物理学と数学の関係や、どうして物理学で数式を使うかを議論します。
第4章「力学的エネルギー保存則」では「運動エネルギー」と「位置エネルギー」そして「力学的エネルギー」について学びます。法則の意味をしっかりと確かめてから、物理学における法則の役割を理解します。また、物理学で数式を使う意味や「微分」の計算も学びます。
第5章「宇宙へ飛び出そう」では、力学的エネルギー保存則をさらに深く理解します。そしてなかなかわかりにくい「仕事」と「エネルギー」の関係について学び、「ベクトル」や「内積」のように物理学で必要になる数学をさらに学びます。「バネの弾性力による位置エネルギー」や「万有引力による位置エネルギー」などを数学的に導きます。

定価:1,870円(本体1,700円+10%税)

書籍情報

  • 発売日:2021年7月16日(金)
  • ISBN:978-4-8156-0977-1
  • サイズ:46判
  • ページ数:376
  • 付録:-

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著者紹介

著者・結城 浩

  • web
本を書く生活がおよそ30年。著書はおよそ60冊。プログラミング言語、デザインパターン、暗号、数学などの分野で入門書を執筆。代表作は『数学ガール』『プログラマの数学』『暗号技術入門』『数学文章作法』『Java言語で学ぶデザインパターン入門』など。J.S.バッハの「フーガの技法」が大好きな、プロテスタントのクリスチャン。2014年度日本数学会出版賞受賞。

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