ブラックホールは怖いのか？ブラックホールは永遠か？ブラックホールは見えないのか？ など一般的に漫然と想像されている“ブラックホールの常識”をくつがえし、最新の研究成果を提示していく。ブラックホール宇宙を正しく理解するうえで欠かせない一冊！

第1章 ブラックホールの非常識
ブラックホールは怖いのか
ブラックホールは複雑なのか
ブラックホールはめずらしいのか
ブラックホールは死んだ天体か
ブラックホールは見えないのか
ブラックホールはなんでも吸い込むのか
ブラックホールは永遠か
ブラックホールはホワイトホールと違うのか
ブラックホールは誰が考えたのか など

第2章 時空篇：光速現象とスターボウ
特殊相対論の2つの柱
自分と他人を区別する
亜光速運動する光時計
長生きするミューオン
物体の長さが縮む
ミューオンになってみる
4次元時空を表現する
亜空間タイムマシン
ボン・ボヤージュ
運動する光源からの光は赤くなる
特異天体SS433のケース
運動する光源からの光は方向も変わる
りゅう座γのケース
亜光速宇宙船から眺めた星界
運動物体の不思議な見え方 など

第3章 重力篇：光線の曲がりとブラックホール時空
一般相対論の2つの柱
質量とはなにか
重力場中で走り続ける赤の女王
一般相対論が可能にしたカーナビ
ブラックホール時空の幾何学
ブラックホール時空を表現する
物質と時空を統一した一般相対論 など

第4章 黒洞篇：ブラックホールとワームホール
ブラックホールの思想
ブラックホールの領域
ブラックホールの種類
ブラックホールには毛が3本
裸はダメよ
ブラックホールの大小
ハイパーノヴァでできる
食材ガスの供給が問題
時空は大激震する
合体で表面積は増加する
表面積はブラックホールのエントロピー
表面重力はブラックホールの温度
ブラックホールは地球を食い尽くすか など

第5章 宇宙篇：ブラックホールシャドーとブラックホールジェット
謎のエネルギー源
宇宙プラズマガン
見えてきたブラックホール＝降着円盤システム
ガスの運動からブラックホールの体重を測る
星の運動からブラックホールの体重を測る
はくちょう座に潜むモンスター
宇宙のコルク抜き
ブラックホールジェット天体
宇宙の彼方の謎の大爆発
ブラックホールをのみ込んだ星
虚空をさまようブラックホール
ブラックホール時空の光線 など

第6章 未来篇：ブラックホールエンジン
ブラックホールテクノロジー
ブラックホールパワー
ブラックホールウェポン
ブラックホールエンジン
ブラックホールシティ など

■著者紹介
1956年生まれ。大阪教育大学教授。降着円盤や宇宙ジェットなどに関する研究の一方、天文教育やサイエンスデザインにも関心が高い。著書はサイエンス・アイ新書『宇宙はどこまで明らかになったのか』（編著）、『カラー図解でわかる光と色のしくみ』（共著）をはじめ、『輝くブラックホール降着円盤』(プレアデス出版)、『〈ゼロからのサイエンス〉カラー図解 宇宙のしくみ』（日本実業出版社）、『目からウロコの宇宙論入門』（ミネルヴァ書房）、『そこが知りたい天文学』（日本評論社）『光と色の宇宙』（京都大学学術出版会）など多数。