①戦いの原則(Principles of war)の新旧比較

第1次大戦後の1924年、英陸軍はJ.F.C.フラーの提言を受けて『Field Service Regulations Vol.Ⅱ(野外要務令第二部)』に、8項目の戦いの原則を正式に採用した。米陸軍は最初の戦いの原則を第1次大戦後に発表し、その後、分析、実験および実戦による検証を踏まえて微修正し、今日では9項目の原則として確立されている
②ナポレオンの方式

ナポレオン以前の戦争は、戦場で敵・味方ともに全力をもって横隊に展開して正面から攻撃した。ナポレオンは、敵に勝る行軍速度で機動し、敵の態勢の未完に乗じて卓越した運動エネルギーを敵にぶつけた。また、予想戦場を大きく迂回して敵の退路を遮断して完全に包囲した。ナポレオンの方式は戦術の一大革命だった
③戦闘力の状態および用法

戦闘力は、集めて動かす場合、最も強大となる。「集」×「動」の戦術行動が攻撃であり、敵を撃破する最良の手段であることは言うまでもない。逆に、「散」×「静」は防御であり、戦闘力の発揮に不利であることもまた事実である。決勝点で、「集」×「動」をいかに作為するかが勝敗の決め手となる
④戦車による45°の壁の打開

4年3カ月に及ぶ第1次大戦の戦死者は850万人と推計されている。特に西部戦線は、塹壕戦(ざんごうせん)、長期持久戦となり、両者ともに突破の決定力を欠き、いたずらに戦死傷者を増やした。「砲兵が耕して、歩兵が占領する」と言われたが、歩兵が第一線を突破しても戦果を拡張できなかったので歩兵の時代は終わり、戦車の時代が始まろうとしていた
⑤防御の方式

陣地防御なら固定火力の割合が大きくなるが、機動防御なら機動打撃力の割合が大きくなる
⑥追撃の部署

図のような部隊で敵を「袋のネズミ」とする