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「遅読」のすすめ 

齋藤 孝:著者

コスパ・タイパの時代だからこそ
「味わって読む」理由

今の時代、情報はとめどなく流れ、次から次へと新しいものが現れては消えていきます。
そんな中で、あえて立ち止まり、ゆっくりと読むことをおすすめしたいのです。
たとえば旅行に出かけたら、足早に観光名所を巡るのではなく、町の空気を吸い、風景を見つめ、記憶を自分の奥深くにまで探しに行くような方法があります。私は読書にも、同じような読み方があっていいと思うのです(「はじめに」より)。

「本物の教養」は「時間をかけて本を読むこと」「何度も同じ本を読むこと」によって身につきます。
読書の大家である齋藤先生が、遅読をすることの意義と効用、その技術を解説します。

序章  なぜ「遅読」が必要なのか──コスパ・タイパ時代の落とし穴
第1章 遅読とは何か──速読の対極にある「深く読む技術」
第2章 遅読をすると何が変わるのか──遅読の効用
第3章 遅読の具体的な方法──「読む」を鍛える技術
第4章 遅読に向いている本とは──ジャンル別・おすすめ本
第5章 遅読力を鍛え、読書の質を高める──実践的読書習慣

定価:1,045円(本体950円+10%税)

書籍情報

  • 発売日:2025年7月6日(日)
  • ISBN:978-4-8156-3550-3
  • サイズ:新書
  • ページ数:272
  • 付録:-
  •  
    ・読書は、自分の人生を豊かにするもの
    ・タイパ、コスパと引き換えに抜け落ちるのは
    ・本を読むのがしんどくなってきた、今の私たち
    ・サブスク時代、時間はどこに消えていくか
    ・物語に感動するには「時間」をかける必要がある
    ・時間をかけて得られるものとは
    ・本を読むことは、ひとつの人格とつきあうこと
    ・情報は、自分の中に集積していかない
    ・本の読み方には大きく二つがある
    ・ゆっくり読む本と早く読む本の違いとは …など

  •  
    遅読とは① 歩く速度で読むこと
    遅読とは② 味わうように読むこと
    遅読とは③ すごい一言に「出会ってしまう」読み方
    遅読とは④ ひらめきを可能にする読み方
    遅読とは⑤ 現実の世界と並行しながら本の世界に没入する経験
    遅読とは⑥ よみがえらせることのできない時間に出会う読み方
    遅読とは⑦ 日常生活から離れて、心を洗う「旅」
    遅読とは⑧ 音読でありライブコンサートになる
    遅読とは⑨ 解釈を加えず、作品そのものを味わう
    遅読に合う本とは:まずは徒然草をやってみよう …など

  •  
    遅読の効用① 著者の思考の「型」、人格がしみ込んでくる
    遅読の効用② 本の世界が体験として積み重なる
    遅読の効用③ 人生を支える言葉が見つかる
    遅読の効用④ 自分のペースで読める
    遅読の効用⑤ 学びとともに思考が深まる
    遅読の効用⑥ 「イメージ力」と「体験に引き付けて考える力」が磨かれる
    遅読の効用⑦ 自分だけの映画を作ることができる
    遅読の効用⑧ 存在しない世界を自由に旅できる
    遅読の効用⑨ 年月を重ねる中での自分の成長がわかる
    遅読の効用⑩ 読み直すことで作品の良さを「発掘」できる …など

  •  
    ・遅読で使える七つの技術
    ・本には、読むための「最適時間」がセットされている
    ・「とどまる読み方」ができる本を見つける
    ・若い時にはピンとこなかった作品を読み直す
    ・本の上手な見つけ方
    ・ハードな本は講義を受けるようなペースで読んでみる
    ・哲学書をどう読むか
    ・実用書・新書は、二つのギアを使い分けて乗りこなす
    ・ビジネス書は「速く読まなきゃマズイ」?

  •  
    ・入門編
    ・言葉にふるえる(詩)
    ・日本語の名作にひたる
    ・教えを請う(哲学書・思想書)
    ・ひざをうつ(名言・格言集)
    ・なりきって読む(脚本)
    ・自伝に学ぶ
    ・リラックスして楽しむ(漫画)
    ・時代感を味わう
    ・遅読そのものを楽しむ …など

  •  
    ・スマホの誘惑と、読書の「習慣化」
    ・読書の時間をどこで作るか① 時間を区切る
    ・読書の時間をどこで作るか② スマホを「透明にする」
    ・読む時間は、自分でつくり出せる
    ・「遅読スタイル」を最適化する
    ・読書をする人生、しない人生──教養の蓄積がもたらす分岐
    ・人生と重なる読書の旅──速さではなく深さを求めて

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著者紹介

著者・齋藤 孝

1960年静岡県生まれ。明治大学文学部教授。東京大学法学部卒。専門は教育学、身体論、コミュニケーション論。『身体感覚を取り戻す』(NHK 出版)で新潮学芸賞受賞。『声に出して読みたい日本語』(草思社)で毎日出版文化賞特別賞を受賞。同シリーズは260万部のベストセラーになり、日本語ブームを巻き起こした。主な著書に『読書力』『コミュニケーション力』(以上、岩波書店)、『語彙力こそが教養である』(KADOKAWA)、『大人の語彙力ノート』(SBクリエイティブ)、『言いたいことが一度で伝わる論理的日本語』『50歳からの名著入門』(以上、海竜社)等がある。著書累計発行部数は1000万部を超える。テレビ出演多数。NHK Eテレ「にほんごであそぼ」総合指導。

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