
訳せそうで訳せない日本語
きちんと伝わる英語表現
同時通訳の第一人者が教える、あいまいな日本語を適切な英語に訳すコツ。「甘い」「くやしい」「遠慮する」「善処する」「筋を通す」などよく使う75の日本語を英訳し、400余りの用例とともに解説。ジャパンタイムズ刊行の人気書籍が新書改訂版として登場!
75の日本語例と400余りの英訳用例を掲載
「一喜一憂する」
「風通しのいい」
「筋を通す」
これってどう訳す?
同時通訳の第一人者が教える、曖昧な日本語を適切な英語に訳すコツ。本書では、著者が長年同時通訳をしてきた経験の中で、英語に訳すのに苦労した日本語の例をできるだけ掲載。「善処する」「風通しのいい」「筋を通す」「懐が深い」など、よく耳にするけれどもいざ英語に訳すとなるととっさに思いつかない。そんな75の日本語を抽出し、400余りの用例とともに解説を付している。
本書の意図は、ささいな英語表現にこだわることではない。数多くの「使える」英訳例に触れてもらうことで、直訳英語にならないセンスを提供することにある。これまで辞書を引きながら英文メールを書いているのに「直訳くささ」が抜けない人、仕事の場でもう少し込み入った対話をしたい人、もっと知的な会話を楽しみたい人、そんな人にこそ読んでほしい。ジャパンタイムズ刊行の人気書籍に時事英語を加筆し大幅改稿、復刊。
【目次】全4章に75の見出し語、400余りの用例を掲載。
第1章 幅広い意味を持つ日常的表現(当たり前、甘い、おかしい)
第2章 心の動きを表わす動詞(行き詰まる、一喜一憂する、うらむ)
第3章 政治・ビジネスでの独特な表現(一端(一翼)を担う、応分の、変わり者)
第4章 比喩を使った表現(味のある、鵜呑みにする、エールを送る)
【著者略歴】
小松達也(こまつ・たつや)
1934年名古屋市生まれ。59年東京外国語大学英米科卒業。60年から日本生産性本部駐米通訳員を経て、65年まで米国国務省言語課勤務。66年に、通訳・翻訳業務などを提供する株式会社サイマル・インターナショナル創設に参加。87年より同社社長、98年より顧問。99年より明海大学外国語学部教授。日本の同時通訳の草分けとして、アポロ計画以来、NHKでのテレビ通訳など、豊富な通訳経験を持つ。G-8サミット(先進国首脳会議)、日米経済交渉、日米財界人会議など、数多くの国際会議で活躍。主な著者に『通訳の技術』(研究社)、『通訳の英語 日本語』(文春新書) などがある。