今日の空
写真家・菅原一剛が2002年から取り組むプロジェクト「今日の空」。これは菅原氏が毎日空の写真を撮影し、エッセイを添えてネット上に公開するというもの。2011年12月31日までに撮影された3650枚から選りすぐりの写真を掲載します。
フジフイルム社のヒット化粧品「アスタリフト」の公式HPでリンクを貼られるなど、話題となりつつある「今日の空」プロジェクト。
2012年12月頃から、「ほぼ日刊イトイ新聞」の連載「写真がもっと好きになる」も連載再開を予定しています。
~菅原一剛からのメッセージ~
「今日の空」について
ぼくたちは今、日々明るい世界の中で暮らしていることを、いつの間にかどこかで当たり前のことになってしまっているのではないでしょうか。では改めて、そんなぼくたちの世界を明るくしてくれている光というのはどこから照らされているのかと考えてみると、その答えは空にあります。もちろん、その後人類が電力によって生み出した電灯の光もそれなりにぼくたちの世界を明るくしてくれてはいますが、それは空の光の比ではありません。
だからぼくは、そんな日常の光でもある空の光を、毎日毎日見続けて行こうと、この「今日の空」を始めました。その時に、よく空の写真を撮る場合、空だけを写すことが多いのですが、この「今日の空」に限っては、”ぼくたちの日常の上に、光としての空がある”ということを確かめるように撮影を続けています。だからすべての写真には必ずぼくたちが暮らす地上も共に写すこととしました。
しかも、大切な日の空にも、何でもない日の空にも、楽しいことがあった日の空にも、悲しいことがあった空にも、そして今日という空にも、いつだって光としての空があります。
時には空を見上げて、空という場所にはいつだって光があるということを、そしてその光も同じ光は二度とないということを、改めて知って欲しいなあと思っています。