永遠の始まり Ⅲ
激動の20世紀を舞台としたシリーズの最終巻となる本作では、第二次大戦後、1961年のベルリンの壁、アメリカ公民権運動などを軸に物語が展開する。家族と別れ、壁の向こうの自由を求める姉弟、差別と闘い続ける黒人青年、モスクワで地下活動を行う美人ジャーナリスト、そしてその家族と友人たちの人間ドラマが、史実と密接に関わりながら濃密に紡がれていく極上のエンタテインメント小説。
アメリカでは公民権運動がかつてない高まりを見せ、黒人の自由と平等のために全身全霊を捧げてきたジョージの夢がかなう日が近づいていた。しかしそれを目前にケネディ大統領が凶弾に倒れ、アメリカはふたたび混沌の渦中へ! 一方、モスクワでクーデターが勃発、ディムカが側近を務める第一書記が失脚し、体制が一転する。より良い社会を築くために苦闘してきたディムカは失意の日々に。そしてターニャは、友人で政治犯の囚人の手記を西側諸国で出版しようと密かに計略をめぐらせていた……。
●各氏絶賛!
「どうにもならない世界に一歩ずつ挑戦する勇気が湧いてきます」
――木村草太(首都大学東京法学系准教授)
「この百年、人々は何と闘ってきたのか、その答えが本書にある!」
――吉野 仁氏(ミステリ評論家)
「歴史の奔流に立ち向かう人々の熱きドラマ。恐るべきリーダビリティ!」
――香山二三郎氏(コラムニスト)
「薄命の時代に自由と平等を求めて闘い続ける姿が胸を打つ!」
――川出正樹(ミステリ評論家)