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[Si新書]炭素はすごい

齋藤 勝裕:著者

なぜ炭素は「元素の王様」といわれるのか

地球全体で炭素(C)が占める割合は小さく、15位にも入りません。それなのに炭素がありふれた物質に感じられるのは、地殻中、それも人が暮らす地表に集中しているからです。人が暮らす地表は「炭素の王国」なのです。そしてこの炭素は、さまざな物質と結合して有機化合物を生み出します。有機化合物の種類は「無数」としかいいようがないほどたくさんあり、炭素がなければこの世は成り立ちません。本書では「元素の王様」といっても過言ではない「炭素のすごさ」に迫ります。

定価:1,100円(本体1,000円+10%税)

書籍情報

  • 発売日:2019年2月16日(土)
  • ISBN:978-4-7973-9992-9
  • サイズ:新書
  • ページ数:192
  • 付録:-

構造式に使われている記号の意味

炭素は宇宙全体では4位だが、地球全体で見るとランキング圏外であり、地殻中でようやく15位に顔を出す。地球上では割と少ない元素だ

八岐の大蛇伝説は、やみくもな森林の伐採で生じた環境破壊による斐伊(ひい)川の洪水被害がモチーフと考えられている

メタンは炭素C原子から出た4本の「手」が、それぞれ109.47°となり、その先で水素H原子と結合し、正四面体をつくる

炭素王国は、王様の炭素が生まれ育った恒星の、たぎり立つようなエネルギーを受け取り、それを優しく滋味(じみ)あふれる形にして、生命体に施してくれている

出発物Aの量は、第1半減期で半分となり、第2半減期でそのまた半分となる

生きている木が蓄える14Cの濃度は空気中の14Cの濃度と同じだが、切り倒されて枯れた木は14Cの濃度がだんだん減っていく。この差を比較して年代を測定する

このような球形のドーム建築(ジオデシック・ドーム)を研究したのがフラーだったので、その名前を取った

ベンゼンC6H6のていねいな表現(左)と、簡略化した表現(右)

著者紹介

齋藤勝裕
1945年生まれ。1974年、東北大学大学院理学研究科博士課程修了。現在は名古屋工業大学名誉教授。理学博士。専門分野は有機化学、物理化学、光化学、超分子化学。『マンガでわかる有機化学』(サイエンス・アイ新書)は、現在12刷・48,000部のベストセラー。そのほかの主な著書は『汚れの科学』『周期表に強くなる! 改訂版』『身近に迫る危険物』『料理の科学』『毒の科学』『知られざる鉄の科学』『マンガでわかる無機化学』『マンガでわかる元素118』『知っておきたい放射能の基礎知識』『知っておきたい有害物質の疑問100』『レアメタルのふしぎ』『毒と薬のひみつ』『金属のふしぎ』など。

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