巨人たちの落日(下)
運命の糸にたぐりよせられるように出会い、別れ、そしてまた巡り会う主人公たち。大きなものが崩れゆく時代、小さな人間たちは歴史を変えることができるのか。〈20世紀三部作〉、第一部のクライマックス!
終わりの見えない戦いのさなか、ヨーロッパでは外交官とスパイが暗躍し、皇帝が倒され、労働者たちの運動が熱を帯びていく。かつてメイドとして仕えたエセルと負傷して戦地から戻ってきた伯爵フィッツにも、皮肉な運命の再会が待っていた──。生死すら分からぬまま引き裂かれたワルターとモードは、愛を貫くことができるのか。そしてロシアで革命の波にもまれる兄とアメリカでしたたかに生きる弟レフの運命は? 物語は深い感動と余韻を残すラストを迎える!